【意味無い】東京での企業リワーク体験談(1~3日目)

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東京での企業リワーク体験談

リワーク前日

2ヶ月前とは別の場所(自分の会社)に出社する上で、経路の確認をした。(そこにも数年通勤したのだが、極度の方向音痴に加えて、東京オリンピックの影響なのか、都市開発が色々と進んで、知らない街と化しつつあることを危惧して、Google ストリートビューでイメージトレーニング)

通院用バッグから、おくすり手帳やスケジュール帳などを通勤用バッグに移し替え。忘れものが無いことを確認して、22時には寝始めた――。

リワーク1日目

時間は朝06時00分。途中なんどか目を覚ましたが、体調は概ね良好である。

身支度を済ませて、06時40分には家を出た。長い徒歩と短い区間の電車で揺られ、会社に着いたのは07時30分ごろ。この時間には、ほとんど誰も出社していない。始業時刻まで1時間30分もあるのだから、仕方ない話である。

一室のソファに腰を掛け、時間が過ぎるのをボーっと待っていた。途中、幹部社員や以前の上司などとご挨拶させてもらい、気づけば始業の鐘が鳴る。

リワークについて、簡単な説明を受けた。

  1. リワークは3SHOTに分けて実施する。
    1. 午前中だけ出勤(3日間)
    2. 夕方前まで出勤(3日間)
    3. 終業時刻まで出勤(3日間)
  2. リワークは、原則として休暇扱いとする。
    ※出勤はするけど、有休が無くなっていく。
  3. リワーク中の交通費は自費負担。
    ※会社にいない前提なので、通勤中の事故も自己責任。
  4. リワークの作業内容は、以下の感じ。
    1. 休職中にため込んでいた事務処理
    2. 一時的にお世話になる職場の「支援」
      ※仕事をすると給料が発生するため、支援らしい。

うーむ。適応障害になった自分が悪いとは言え、休暇が減り、交通費自己負担は手厳しいな。というのが本音。ここで首を横に振っても、事態は何ら変わらないのだ。不承不承ながら、事務処理を始めた。(出勤なのに休暇扱いとなる件は、心療内科の医師も腑に落ちないと言っていた……。)

お世話になる職場には、以前にも一緒に仕事をしたことのある方が過半数はいる。その方は、全員年上の方だけど緊張する事は無い。むしろ、技術や能力で、職場を引っ張ってくれる人は好きだ。

その方達と、他愛もない会話をして、のんびりと過ごして1日目が過ぎた。(仕事中に会話かよ!)

リワーク2日目

さすがに初日は早く出社し過ぎた。そのため、少し時間を調整して「08時00分」までに出社するように自分の生活を調整することにした。

お盆シーズンということもあってか、車両の中は通勤とは思えないほどに余裕があった。その反面、キャリーバッグや「何が入ってるのそれ?」と言ったような歪な形のバッグを持った部活動に行く学生?達もおり、通勤自体の苦労は絶えないのである。

昨日とは違い、すでに自分の座席がある。自分のパソコンがある。そして、業務はしてはならないけど支援しなければならない。という不思議な状況に置かれることに気づく。(内心は、業務の指示されるだろうな。 とは思っていた。)

始業の鐘が鳴るころには、座席が段々と埋まっていく。皆が始業と同時に仕事を始める訳では無い。午後から勤務の人もいれば、朝一から打ち合わせでいない人もいるのだ。

ただ、自分のすることは変わらない。事務処理をしつつ、今の職場の状況を確認しつつ、という感じで、2種類を並行して進めていく。

やはり「やりがいがある」とか「楽しい」とは思えない。この業界。というのを思い出した。

リワーク3日目

水曜日。もはや、3日も続ければ体も慣れてくるのであった。

いつもと同じ道、いつもと同じ電車。誰もいない職場で一人、パソコンの前に座って過ごす。周りの人が出社したら、おしゃべりしつつの仕事。(おしゃべり多めで!)

明日からは、夕方前まで仕事。寝る時間も起きる時間も変わらないのだが、会社にいる時間が伸びるというだけで、3日目は気持ちが重い……。

救いは、「出勤時間が短い」ことと、「周りに知り合いが多い」ことだろうか。周りに知り合いが多いと、いろんな話が出来る。仕事でぶつかることはあるけど、お互いに意見交換をして、落としどころも見つけられるし有意義だ。

最近の若いもんは~、ではないけれど、指示待ち人間も、独断専行も多い。

「指示出されるまで待たずに、自分で仕事探して。」という無茶振りをする上司や先輩もどうかと思うが、それに対して、「見つけた作業を勝手に手を付けちゃう。」新人や後輩、部下もどうかと思う。数分で「工数見積~ゴールのイメージ認識合わせ」をしてからGO!なら、問題ないのにね。

と話は逸れてしまったが、仕事をする上で他者の意見や考えを合わせるのには、お互いに「時間」と「考え」を持つ必要がある。だけど、その2つを持てない(持とうとしない)人が多いよね! という話である。

そんな具合に、2ヶ月間で完全にOFFになっていた仕事に対する想いみたいなものが、確実に戻ってくるのが実感できた。

最後に

企業リワーク自体に意味があるかと言われると、「あり」はすると思う。

企業リワークの根本は、「患者(労働者)が働けるかの確認」にある。その確認段階で「激務の職場」に配属になることは「稀」だからだ。言わば、「ぬるま湯のような職場(立ち位置、環境などなど)で徐々に体を温めて、フルスロットルに戻ろうぜ!」という感じなので、楽が出来る点では「あり」だろう。

ただ、交通費をはじめとする費用(約5000円)は自分持ちとなる上に、有休が10日分ほど減ってしまう。(午前中だけ来た日も、終業までいた日も、1日休み扱いなのだ。)

企業リワーク自体に費用はかからないのだが、1日あたり有休1日分減っていくため、それが費用換算される。加えて、交通費などを加算すると概算が出来ます。(ざっくりした例で言えば、手取り20万円[20日勤務]の人が9日のリワークを受けると、9万円+交通費が企業リワーク費用となるのだ。)

メリットとデメリットを天秤にかけて、さらに言えば、心の調子を取り戻す(治療)という事に目を向けた場合は、企業リワークは無意味だと言える。このデメリット部分が譲歩されないのが悔やまれる。

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