作品情報:集団左遷!!
基本情報
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題名 | 集団左遷!! |
原題 | 『新装版 銀行支店長』『集団左遷』 |
原作 | 江波戸哲夫 |
プロデューサー | 飯田和孝 中前勇児 |
脚本 | いずみ吉紘 |
演出 | 平川雄一朗 田中健太 韓哲 |
製作 | 株式会社TBSテレビ |
音楽 | 佐橋俊彦 |
主題歌 | エレファントカシマシ/俺たちの明日 |
監修 | 医療:岩崎善毅(イムス東京葛飾総合病院) 金融:宿輪純一 銀行:早川憲治 |
製作会社 | 株式会社TBSテレビ |
製作国 | 日本 |
公開年 | 2019年 |
話数 | 全10回 |
出演者 | 福山雅治 香川照之 三上博史 神木隆之介 中村アン 井之脇海 高橋和也 迫田孝也 増田修一朗 谷口翔太 橋本真実 伊藤正之 須田邦裕 馬場徹 坂本三佳 市村正親 別所哲也 津嘉山正種 橋爪淳 酒向芳 小手伸也 尾美としのり 赤堀雅秋 パパイヤ鈴木 八木亜希子 絃瀬聡一 西田尚美 生田絵梨花(乃木坂46) 川原和久 平山浩行 ベンガル 梅沢昌代 中村静香 山田たかお LiLiCo 石井亮次(CBCアナウンサー) 市川猿之助 赤井英和 東根作寿英 三遊亭小遊三 浅野ゆう子 高木渉 大河内浩 戸次重幸 猫背椿 宮川一朗太 浅香航大 桜井聖 浜田晃 丘みつ子 松居直美 内野謙太 佐藤タダヤス 未来 筒井道隆 本田博太郎 モロ師岡 大路恵美 水橋研二 石丸謙二郎 難波圭一 貫地谷しほり(ナレーション) |
あらすじ
三友銀行 蒲田支店の支店長に昇進した主人公・片岡洋。
常務取締役の横山からは「ノルマを達成しなければ支店は廃店」「廃店は決定しているため余計なことはしなくていい」「頑張らなくていい」と釘を刺される。
片岡は頑張らないなんてできないとして、本部と対立してでも蒲田支店を存続させるために奮闘する。
ノルマである「半期 純増 100億円」を目指して……。
感想:集団左遷!!
感想
第1話のトラブルで、「死にたい」って言うなら「死ねばいいのに」と心の底から思う。
死ぬ気が無いなら、「死にたい」なんて言うなよ。
自身の落ち込んだ時などの言葉として「死にたい」なんて不適切すぎるだろ。(←冗談抜きで)
「頑張る」も「頑張れ」も「頑張るな」も自分の意思でしょ。
上司かなんか知らんけど、おしつけんな! 走るシーンや主題歌の歌詞、挙句の果てには次回予告までが「頑張れ」「頑張れ」「頑張れ」「頑張れ」「頑張れ」「頑張れ」
もう、うっとうしい!
社会人になって、「頑張る」って言葉をビジネスシーンで使うことってない気がするんだけど……。
という事で、第一印象が悪いです。
じゃあ、この作品は面白くないのか?
→否! 断じて否!
キャスティングの豪華さもさることながら、ストーリーもしっかり面白い。
「福山雅治さん演じる主人公・片岡のような中間管理職としての目線」、「神木隆之介さん演じる行員・滝川のような現場としての目線」、「三上博史さん演じる常務取締役・横山のような経営者としての目線」など、どの目線で見るか意識することで一層楽しめます!
支店長・片岡みたいな「優柔不断で適切な判断が下せないのに行動力のある人間」は、どの立場から見てもいらないわ。
ゼークトの組織論で言うところの典型的な「無能な働き者」だよね。
(こういうタイプはハマると成果を上げるから、中間管理職にも一定数いるんだよね。)
香川照之さん演じる副支店長・真山さんの残業しない点や、行内に情報を本部に横流しするスパイがいる疑惑など、さまざまな伏線・それを引き立てる演出も素晴らしいです。
第1話~第6話までは、蒲田支店でのノルマ達成と廃店をかけた話になっています。
第7話~最終話までは、主人公・片岡が本社に戻ってからの話が描かれています。
前半のストーリーでは、最初は仲違いもあったけれど周りをドンドン巻き込んでいく。
最終的には「頑張っても、どうにもならないこともある」なんてことはなく、頑張ったら何とかなったけど、お客様のためを思って行動したら、こういう結果になりました――と。
うーん。そうか、そうですか。まぁ、良いでしょう。
変にバッドエンドを望んでいる訳ではないですから……。
後半のストーリーが動き出しますが、こっちの話がおもしろい。
行内政治も良いけど、二重スパイとか燃えるよね!
散り散りになった元蒲田支店メンバの活躍も注目です。
常務取締役・横山(三上博史さん)の笑顔が怖いこと。怖いこと。
何を考えているのか分からない。敵なのか味方なのか――。
最後に明かされる横山の想いを考えると心苦しいなぁ。やり方を間違えてしまったけれど、その手腕も行動力も凄い人なんだよね。だからこそ、そこまでの役職に就けている訳ですからね。
不正は良くない。
それは間違いないけれど、会社を想った横山を嫌いにはなれないなぁ。
本作の注目シーンは、後半での梅原(尾美としのりさん)の葛藤と決断ですね。
あれはかっこよすぎるだろ!
前半のストーリーで左遷(出向)を食らって、そのツラさを知っているにも関わらず、その決断って……。
自分だったらできるかな……。
綺麗事を並べたような本作ですが、楽しめました。
ドラマの中でくらい、綺麗事が通用してもいいじゃない!
結び
頑張れば何とかなる? ならないよ!
人生そんなに甘くないんだよ。
でも、“頑張る”ことでしか会社や人生を変えることなんて、到底できないのかもね。