作品情報:ミスター・メルセデス
基本情報
基本情報を表示する
題名 | ミスター・メルセデス |
原題 | Mr.MERCEDES |
原作 | スティーヴン・キング |
プロデューサー | ケイト・リーガン エレン・スタッフォード ブライアン・ウォルシュ |
監督 | ジャック・ベンダー ローラ・イネス マイケル・J・レオーネ |
脚本 | デビッド・E・ケリー Jonathan Shapiro |
製作総指揮 | マーティ・ボーウェン ウィック・ゴッドフリー クリス・ロング シェーン・エルロッド トム・レシンスキー ジェナ・サントイアンニ スティーヴン・キング ジャック・ベンダー デビッド・E・ケリー |
主題歌 | ミシシッピ・ジョン・ハート/I Shall Not Be Moved |
製作会社 | David E. Kelley Productions Nomadicfilm Temple Hill Productions Sonar Entertainment |
製作国 | アメリカ合衆国 |
公開年 | 2019年 |
話数 | 全10話 |
出演者 | ブレンダン・グリーソン ホーランド・テイラー ジャレル・ジェローム ブリーダーウール ジャスティン・ルーペ マキシミリアーノ・エルナンデス ガブリエル・エバート ラーミアン・ニュートン ジョシュ・ドーティ クレア・ブロンソン ケイト・マルグルー ブレット・ゲルマン ロバート・フォーチュナート ブルース・ダーン グリン・ターマン ナタリー・ポール クリストファー・M・ヒル メグ・スティール マディ・ハッソン パッチ・ダラー ジョシュア・バンキー クリスティーナ・バッハ シェリル・フレイジャー ジミー・ゴンザレス ドン・ストーリングス ダスティン・ルイス ブライス・ミドルトン デイブ・ヘイガー デニス・ベイリー アダム・ドンシック ケリー・コリンズ・リンツ ジャック・ランドリー ジェイソン・デイビス グレッグ・ナッポ ナサニエル・アシュトン スコット・ハンソン アダム・マイヤー ジョナサン・マッキニス シンシア・エヴァンス ジュリー・アイビー ハンナ・プニュースキ メリニー・ロング=トマソン トレーシー・ボナー デリック・レモン サンドラ・リー=オイアン・トーマス ジェフリー・キンブル ドナマリー・ガロファロ ルヴィア・ベルムデス デビッド・マイケル・スミス マッテオ・ケイン イーサン・フリン チャールズ・D・クラーク マシュー・ヘインズ ウィリアム・G・トメック ダカレ・チャットマン ゲージ・ハーディン ロン・ブレイク キース・D・ドゥーリー アーサー・E・ギブソン・ジュニア ウィリー・タイロン・ファーガソン カイル・ジャクソン ベティ・リー・トーマス ライアン・バーネット マーク・E・ウォルターズ ジョディ・カステラーニ ホリー・アンダーソン・ストーリー エリン・エルキンズ |
あらすじ
ブレイディの死によって全ては終わったはずだった――。
ブレイディが起こした凄惨な事件の生き残りが、有名作家・ロススティーン邸に強盗に入る。
被害者やその関係者が入り乱れ、渦巻き新たな事件が巻き起こるのだった。
それらの事件と並行して、リンクレイターの裁判が描かれる。
大罪人のブレイディに手をかけた彼女は、“有罪”なのか“無罪”なのか……。
感想:ミスター・メルセデス
感想
本記事は第3シーズンの内容です。
ホッジスが大好きな作家・ロススティーンが強盗二人に襲われたところから本シーズンが始まった。
この強盗犯は「Mr.メルセデスが起こした就職フェアでの事件から生き残った二人」。
この先がちょっと複雑なのよね。
ロススティーンは強盗の1人を正当防衛で殺害し、残った強盗でありロススティーンのファン・モリスは止む無くロススティーンを殺害。
金庫のお金と未発表の小説を盗み出して逃げる最中、事故に遭い身一つで助けを求めた――。
良く生きてんな! ってくらいのド派手な事故。
病院で目を覚ました強盗・モリスは、「お金と未発表の小説」を探しに行くと、事故車はそのままあるのに「探している中身」だけが無くなっていた。
この中身を持って行ったのが高校生・ピート。
犬の散歩中に見つけて偶然ゲット! ラッキー! と漁夫の利を得たのである。
そして、このピートの父親が「Mr.メルセデスが起こした就職フェアでの事件で足に障害を負った被害者」だったと……。。
ホッジスは大好きな作家のため、ファインダーズ・キーパーズ探偵事務所として、地区検事補・モンテスと協力しながら捜査に乗り出すことにした。
そして事件と並行する形で、前シーズンの最後に事件を起こした「リンクレイターの裁判」が描かれる。
ここまでがね。第1話で描かれる「設定」「前置き」なのよ。
ぼーっと観てたら置いてきぼりになるくらいに、序盤にギュッと設定が詰まっている。
Mr.メルセデスが死んだ後も、事件の犠牲者やブレイディにトドメを刺したリンクレイターが描かれる。
犯人が死んだ後もなお、振り回されている。
現実世界で起きる実際の事件も同じなんだよね。
「犯人を逮捕しました。めでたし。めでたし。」って考えがちだけど、被害者の苦悩とか色々な想いがずっと続くんだよね。
日本だと「(崖に追い詰めて)犯人逮捕してチャンチャン」で、その後まで描いた作品をあまり見たことが無いからから、なおさら印象が強く残る作品でした。
リンクレイターの裁判も思った以上に長いストーリーで、決着するのが第7話。
リンクレイターが無罪を勝ち取るなんて無理筋もいいとこ――だけど、法を作るのも法を使って裁くのも人間。
第7話の最後には、判事の“良心による判決”が素晴らしかった。
一方でロススティーン殺人事件。
メルセデスキラーの事件以上にゴア表現が強く、過激な思想の人間が出てくる。
というより、本シーズンで新たに出てくる人間の半分くらいが犯罪者な気がする。
本シーズンで登場する女性・アルマ。
こいつがヤバイ。ネジが飛んでるとかじゃない。
ロススティーンの元恋人だったアルマが、モリスを唆してロススティーン邸に強盗に入るように誘導した。
基本的に裏で操って自分の手は汚さないタイプなんだけど、自分自身の手を汚すことも厭わない。
感情爆発して人を殺めたかと思いきや、冷静かつノリノリで遺体を解体する……。
恨み、憎しみ、そして病んだ――。
しかし、その手際の良さや残忍性はメルセデスキラーも顔負け。ヤバいね。
ホッジス(ファインダーズ・キーパーズ探偵事務所)は、懸賞金目当てに捜査してる。至極真っ当。
アルマやモリス(強盗グループ)は、自身がリスクと罪を背負って大金や小説を手に入れようとしている。これも法に触れるが筋は通っている。
ピート(持ち逃げ犯)は違う。
お金見つけたラッキー! 作家が死んだから未発表原稿は高額で売れるラッキー! 両親のために“拾ったお金”をバレないように渡そう!
このピートだけは、常に自分本位で救えない。
ピートは、凄惨な結末を迎えて欲しいと思ったのが、第8話終了時点。
第9話で一気に状況が動く。
ホッジスはアルマに接触するし、モリスは恋人・ダニエルがアルマに殺されたことに気づいた。
最終話のタイトルが「バーニングマン」で、会話の流れから凄い嫌な予想が浮かんだけれど、そうはならず無事? に事件は解決した。
リンクレイターの中のブレイディは消えたのだろうか?
アイスクリームの移動販売が、シーズン1第1話のラストを彷彿とさせるね――。
結び
大罪人なら殺しても良い! という発想は良くない。
でも、本作では「電子機器」を通じて人を操り、殺せる能力を得ていて、あのまま生き延びることは危険だった。
理由を付ければ「人を殺していいのか?」って言うと、そうじゃないし難しい問題よね。
でも、死刑や終身刑なら治験に参加してもらうってのは良いんじゃないかな?
“人権”を考えると人体実験はNGにしても、治験はアリだと思う。
「死刑」が存在する日本では、「(国としてならば)大罪人は殺していい」という方針だし、“人権”ってなんだろうね?