【コミック】『教室自爆クラブ』の最後の誰よ!

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作品情報:教室自爆クラブ

基本情報

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書籍名教室自爆クラブ
著者アナジロ
原作
原作者アオイセイ
キャラデザ
ページ数1巻:194ページ
2巻:194ページ
3巻:194ページ
発売日1巻:2017年12月12日
2巻:2018年04月12日
3巻:2018年08月22日
出版社双葉社
レーベルアクションコミックス
ASIN1巻:B0785PCXXH
2巻:B07BHCYWJN
3巻:B07DRKBSJN
ISBN1巻:978-4575850802
2巻:978-4575851403
3巻:978-4575851984
状態完結
巻数全3巻

あらすじ

いじめを受けた不登校児が、中学校の教室で自爆事件を起こしてから3年――。

当時の教室に生き残った7名が集まった。
3年前の事件を独自に調査していた主人公・新堂拓巳は生存者7名の中に共犯者がいることを告げる。

同じ頃、都内の私立高校にて自爆事件を起こそうとする女子生徒が現れる。
2つの事件は関係性があるのか、黒幕・共犯者は誰なのか……。

感想:教室自爆クラブ

感想

原作は、「拷問トーナメント」のアオイセイさんです。

ストーリー全編を通して、「いじめ 良くない!」がテーマのようです。
どうせ自殺するなら、いじめた側を巻き込んでしまえという心理は理解できます。
拷問トーナメントに続き、着想の面白さがありますね。

作画をしているアナジロさんの絵が上手。
ちょっと気になるのは、目の下のクマ。なんかリアルなのよ。
でも、グロテスクを扱うコミックだから、絵が上手なのはありがたい!
加えて、「見開き」でちゃんと表現してくれている。
見開きとは、「左右の2ページを1つとして扱う表現」のことです。

私にとって「見開き」の表現はかなり重要!
作品を通して、1度も「見開き」が無ければ、どんなに良い話でも減点です。
小説をコミカライズするなら「コミックで出来る表現」をしてほしいのです。
だから、映画なら映画のドラマならドラマの「その媒体でしかできない表現」があってこそ味があるというものです!

エロとグロを詰め込んだ、B級ホラー映画みたいな印象を受ける本作。
なぜ「2つのストーリー」を並行したのでしょうか……。
切り離すじゃなく、前後に分けても良かったように感じます。
あえて、両方を同時進行することに必要性を感じませんでした。

例えば、3年前の事件の共犯者が発覚→共犯者があの結末を迎える。
その後、私立高校編を描いて、3巻のあのラストなら綺麗な気がします。
それなら、主人公・新堂に「近づいたあの人」が時間を空けて良い伏線になる気がします。
これなら感情移入にブレが起きにくいはず……。

と言いつつも、3巻で綺麗にまとまってて面白かったです。

最後の誰よ?

ネタバレ注意です。

あの最後に見開きで「ドーン!」と出てきたキャラクター。
あれは、主人公・新堂に近づいてきた「菅谷和也の姉」のフリをした黒幕の一人。

誰? ってなったの私だけかな……。
あの段階でバレたら興醒めするのは分かるんだけど、キャラクターにもっと特徴を付けないと「あんた誰や?」となります。

理想はタトゥーとか怪我みたいなものだけど、それが無理ならホクロとか髪色とかなんかキャラ付けしてほしかった。
有象無象のモブだと思ってた奴が黒幕でした~。 って、それはそれで悲しい。

ちょっと話を整理しよう

あの3巻ラストの集団こそが「教室自爆クラブ」という集団(の幹部)ってことでタイトル回収しています。

クラブ活動だから、顧問の『先生』という存在がいるんだけど、これが真の黒幕で作中で実名は出てきていないです。
ですが、これは「かえでや睦美が通っていた“学校に通えなくなった子が通う場所”の『先生』」です。

最後の「茜」が、その場所に座っているシーンが描かれている点、最後の「先生」という発言から前述のように考えるのが素直でしょう。

本作は中越が発端ではなく、かえでの姉の死が発端です。
かえでの姉の死→かえでが“学校に通えなくなった子が通う場所”に通う(or その正体を知る)
あの思想に繋がることで、私立高校の事件の引き金を引いたと……。

簡単に言うと、かえでは黒幕と実行者(自爆者)を繋ぐ中継役だったわけですね。

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本作と同じ原作者のコミックを下記の記事にまとめています。

結び

あの終わり方なら続編も描けそうです。
ただ、テーマがテーマですからアニメ化などは難しいかもですね。

学校って、なんでこうもブラックボックスなんでしょうね。
未だに「いじめで自殺」ってニュースが流れることがありますが、教師って気づかないのかな?

気づいてねェならアホ確定
気づいて対応してねェなら スゲエアホ確定だぜ!
(なんのセリフのオマージュか分かるかな?)

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