作品情報:BLOODY MONDAY LAST SEASON
基本情報
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書籍名 | BLOODY MONDAY LAST SEASON |
著者 | 原作:龍門諒 作画:恵広史 |
原作 | – |
原作者 | – |
キャラデザ | – |
ページ数 | 1巻:200ページ 2巻:192ページ 3巻:192ページ 4巻:224ページ |
発売日 | 1巻:2011年10月17日 2巻:2011年12月16日 3巻:2012年02月17日 4巻:2012年05月17日 |
出版社 | 講談社 |
レーベル | 週刊少年マガジンコミックス |
ASIN | 1巻:B00A4972ZS 2巻:B00A49735C 3巻:B00A4973B6 4巻:B00A49737U |
ISBN | 1巻:ISBN 978-4063845723 2巻:ISBN 978-4063846096 3巻:ISBN 978-4063846331 4巻:ISBN 978-4063846782 |
状態 | 完結 |
巻数 | 全4巻 |
あらすじ
前作の事件から1年後――。
東京で開催される12か国首脳会談の警備に駆り出された『THIRD-i』と、テロを起こす側として参加する『ファルコン』。
なぜ、『ファルコン』はテロを起こす側になったのか。
真の黒幕『物語綴(ストーリーテラー)』の目的は一体なんなのか――。
感想:BLOODY MONDAY LAST SEASON
感想
うーん。
どうした、藤丸。どうした、原作者さん。
が読後の感想。
「藤丸&響」が「Jのチーム」と組んでテロを起こす。という所から話が始まります。
何この激熱展開!
と思ったら、「俺は人質を殺したくないと喚く藤丸」に対して「バンバン人を殺していく響」。
ん? テロリストを殺すのは良いの? という疑問が浮かぶ。
「自分が手を下さないならばOK」なのか、あるいは「テロリストだからOK」なのか……。
藤丸の倫理観が分からない。
冒頭でもう一つ分かる事としては、前作の事件から1年近く身を隠していた藤丸が、「THIRD-i」を裏切っていた(という体であること)。
という事は、その時点での「ハッキング」も違法行為って事で良いんだよね?
そもそも、冒頭から電源ケーブルを爆破してるし、中盤でも……ね。
そうすると、何があったにしても「お咎め無し」は腑に落ちない。
テロ(武力的な政治的問題解決)に対して、国の機関以外が武力をもって立ち向かう。
大事なのは「国の機関以外」という部分。
それは違うじゃん。
本作は「THIRD-i」という“国を秘密裏に守る機関”として、ハッキングするから良いんじゃん。
正義を語るなら、せめて語れる立場に居てくれよ……。
それが世界を救うなんて大それたことだったとしても、立場が無いなら「これまでのテロリスト」と同じだよ。
「鹿島一派」や「魔弾の射手」にとっての<正義>と「多数派の意見=<正義>」が違うってだけで、「テロリストも“信念”をもって動いている」んだよ――。
結局のところ、「J達」も「藤丸」もお咎め無し。
急激に冷めてしまった。
しかし、本作は決して尻すぼみではない。
冒頭にも書いたように、「激熱な設定・展開」から始まりますし、黒幕は前作ラストで明かされた九条正宗内閣総理大臣。その信念はとても強いもので、「なにより日本を想って」の行動!
(これくらい行動力があれば、国も良い方向に変わるんだろうね。)
そして、今まで出てこなかったキャラクター達も新たに追加されますし、これまで登場したお馴染みのキャラクターの一部も登場します。
藤丸の立ち回り(思考? 倫理観?)以外は好ポイントが多くて、ファルコン最後の戦いに相応しいとも言えます。
言えるんだけど、やっぱり本シーズンは好きになれないな。
『Season 2』でも書いたけれど、やっぱり最初から最後まで「響が嫌い」で一貫していた。
ストーリーとして、『Season 2』から繋がっているので「読まない」という選択肢はありません。
ですが、細かいことが気になる方は上記のように感じるかもしれませんね。
最終話の後に、特別編として「File.0」が収録されていましたが、実際には「第0話」の時間軸じゃないのも気になりました。(日景の事件後の閑話)
話自体は要点を散りばめた良いものですが、時系列(File番号とストーリー)のズレは気持ち悪い――。
エクソダス作戦
エクソダス(Exodus)とは、「脱出」を意味する言葉。
「旧約聖書」に書かれている「13世紀ごろにモーセが、イスラエルの民を率いてエジプトを脱出したこと」が由来です。まさに相応しい作戦名だったわけですね。
※近年では、アニメ『SHIROBAKO』で出てくる言葉なので、そのタイミングで調べた方も多いかも知れませんね。
結び
ラストシーズンでは色々と書いたけど、面白かったですし、続編が出たらぜひ読みたいです。
藤丸や音弥が父親になって次の世代をメインにしたストーリーでも良いし、過去で言えば「ファルコンとピーターパンの出会い」とかも深堀りできるよね。
「折原マヤを主役にした作品」でも良いかもしれない!
そして、実写ドラマ化されて、吉瀬美智子さんに演じてもらえれば幸せ――。