作品情報:村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない
基本情報
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書籍名 | 村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない |
著者 | 森田和彦 |
原作 | 村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない |
原作者 | 昼熊 |
キャラデザ | 海鼠 |
ページ数 | 1巻:187ページ 2巻:203ページ 3巻:201ページ 4巻:193ページ 5巻:201ページ 6巻:203ページ |
発売日 | 1巻:2020年05月02日 2巻:2020年11月10日 3巻:2021年07月09日 4巻:2022年03月10日 5巻:2022年10月07日 6巻:2023年04月10日 |
出版社 | KADOKAWA |
レーベル | 角川コミックス・エース |
ASIN | 1巻:B0876KT33W 2巻:B08LTZ8D7S 3巻:B097XQL8MG 4巻:B09SYJH49Y 5巻:B0BG1LT2H2 6巻:B0BZNQHKM2 |
ISBN | 1巻:978-4041093511 2巻:978-4041093542 3巻:978-4041114667 4巻:978-4041121160 5巻:978-4041128589 6巻:978-4041134207 |
状態 | 完結 |
巻数 | 全6巻 |
あらすじ
主人公であるニート・良夫の元に突然届いたゲーム<命運の村>。
そのゲームの村人NPCたちは、まるで生身の人間としか思えないものだった。
良夫は、その村の神として「神託」をくだして、村人を導くのだった。
感想:村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない
感想
全6巻で綺麗にまとめられた作品。
なろう系作品でありながら、異世界転生しないローファンタジー。
(ありながらっていうのは、多方面に対して失礼かな。)
ニートの心情なんて知ったこっちゃないけれど、時間経過とともに主人公の心の成長や家族との関係性の変化が良く描かれていて、ここ数年の中で「発売が待ち遠しい作品の1つ」でした。
「タイトルがふざけてる」ってだけで基本は買わない。読まない。気にしない。
「タイトルが長い」ものは、購入するのに少し躊躇らう。
本作もご多分に漏れず購入を躊躇う作品。
試し読みして、「これは気になる!」と、躊躇いなどどこかに行ってしまい即1巻購入!
そこから毎巻楽しみになるくらいハマってました。
装丁の良し悪しは分からないですが、タイトルが違えばもっと売れていると確信できる作品ですよ。
ホント、1回読んでみて欲しい。
ターゲットは学生じゃない。社会人に読んで欲しいわ。
序盤の段階でゲームには課金などの制約が出てくるため、「ゲームプレイヤーのニート俺・最強だわ!」になるわけでもなく、軸がブレて「自分自身が転生・転移する」わけでもなく、二つの世界がときにリンクしながら進んでいくことを貫いてくれたのが好ポイント。
特に主人公・良夫がゲームを通じて自身が変わる点、変わろうとするときの描写が素敵。
そして、この変化によって家族関係や交友関係も変わっていく。良いね!
個人的に良夫と妹の関係性について、「事件」というレベルまで重たい話は無くても良かったんじゃないかな? と思いつつも、最後まで楽しく読むことが出来ました。
最後の最後に、突如出てきたキャラクターの伏線を回収することも言及することもないままにコミックは終了となりました。
それでも、締めくくりとしては非常に綺麗にまとまっていますね。
ストーリー以外の話も触れておきましょう。
となると作画ですね。
ちょっとクセがあるよね。下手とかじゃないんだけど独特。
ただ、トカゲ? のディスティニーの可愛さは群を抜いている。
(このトカゲ? が何者かというのも、未回収の伏線の1つですね。)
作画を担当された森田和彦さんが、この先どういう作品を生み出すのか分からないですが、是非この動物などのキャラクターの可愛さを活かした作品が読んでみたいなぁ。
モフモフ系との相性はどうか分からないけれど、爬虫類のゴツゴツ系!? はピッタリですよ。
本作5巻の最初にディスティニーが産まれてから、もう首ったけでした。
6巻という少ない巻数で完結を迎えたので、是非一度読んで欲しい作品。
原作情報
原作小説は3巻で完結しているとのことです。
そのことについて、原作者の昼熊さんが[活動報告]を掲載していました。
そこには、ある種の裏話も書いてあるわけです。
興味がある方は、活動報告を読んでみてはいかがでしょうか?
結び
こういう作品こそアニメ化して欲しいのよ。
今のアニメ化作品を否定するつもりはないし、アニメも商業作品だから“人気筋”の作品を取り上げるのは仕方ないんだろうけどね。
小説・コミカライズが人気で、確実に売れるものをアニメ化する――というのは好きじゃなくて、「原作無しのアニメオリジナル作品」の方が作品の良し悪しに関わらず応援できる。
インボイス制度で声優が廃業に追い込まれるなんて話があるから、なおさら“手堅い作品”ばかりがアニメ化されるようになるんだとしたら、あまり素直には喜べないなぁ。
PCやスマホがあれば誰でも小説が書ける時代ですが、AIを含めた技術の発展で「誰もがコミックやアニメを作れる時代」が来るのかも? なんてね。