作品情報：絶対正義
基本情報
基本情報を表示する
| 題名 | 絶対正義 |
| 原題 | 絶対正義 |
| 原作 | 秋吉理香子 |
| ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ | 市野直親（チーフプロデューサー） 浅野澄美 郷田悠 |
| 脚本 | 仁志光祐 谷岡由紀 政池洋佑 |
| 演出 | 西浦正記 浅見真史 |
| 製作 | フジクリエイティブコーポレーション |
| 音楽 | 木村秀彬 佐藤浩一 |
| 主題歌 | 嘘とカメレオン／ルイユの螺旋 |
| 製作会社 | 東海テレビ |
| 製作国 | 日本 |
| 公開年 | 2019年 |
| 話数 | 全8話 |
| 出演者 | 山口紗弥加 白石聖 美村里江 桜田ひより 若林秀敏 宇都宮太良 片瀬那奈 小野莉奈 桜井ユキ 小向なる 飯村未侑 田中みな実 飯田祐真 忍成修吾 神尾佑 水橋研二 厚切りジェイソン 黒沢リコ 新井澄 堀部圭亮 忍野さら 今藤洋子 浅野琳 飯田基祐 尾崎右宗 春延朋也 窪園純一 小山田織音 |
あらすじ
学生時代のある事件がキッカケで正義を絶対とする高規範子。
そんな範子の“正義”は異常と言えるものだった。
高校の同級生である４人は、そんな“正義”に振り回されて……。
感想：絶対正義
感想
第１話、学生時代編はよかった。
自分の周りに起きることに対して、警察を利用するというのは筋が通っている。
何より、学生時代の主人公・高規範子を演じる白石聖さんが可愛くて良かったよね。
１話ラストから本作のメインストーリーに移っていきます。
そこで登場するのが、大好きな女優さんである美村里江さん。
ドラマ『ビギナー』で主演を演じたミムラさんの時から、ずっと好きなのよね。
学生時代の「家族」っていう言葉が、伏線になってこの行動になっているならまだしも、大人になってからは「友達」ってワードに変わっている時点で設定が活かしきれていないな～。
更に言えば大人になってからは、自分から進んで問題の中に入っていき、「私は間違っていない」って、その流れが納得できない！
と思ったら、５話が回想メインの回になっていて、その辺を回収しているのね……。
そしてストーリーが再開すると、ここまで来て主人公側が法を犯すって――。
個人で交わした口約束と、法律（刑法）の優先順位がオカシイのが微妙過ぎる。
主人公の心が壊れていることを表現する目的かもしれないけれど、「正義こそが絶対」ならばココがブレたらダメでしょ。
「正義＝約束を守る」 という設定自体が、そもそも微妙すぎる。
でも、それが第１話冒頭の発端になっているわけだから、上手い設定なんだよね。
第１話がピークで回を重ねるごとに、面白さが減っていく。
キャラクターの深堀と、過激になっていく範子の行動、そして散りばめられる伏線を押さえていくんだけど、それだけで中だるみがすごい……。
でも、第６話～第７話くらいから、また面白さが復活するね。
再び、範子が出てくるというのは予想通り。
高規律子がストーリーを引っ張るのも、“新しい正義の形”も予想通り。
あとはラストなんだけど、「第１話冒頭のインパクトあるシーン」を持ってきてるから、「これと同じようなシチュエーション」を持ってくるかな？ というのが一案で、まんまこれだった。
私がもう１つ考えていたのが、矢沢先生が生きているルート。
範子よりも先に矢沢先生が復活しており、高規律子と矢沢先生が手を組んで「高規範子被害者の会」によって“また別の正義の形（いわゆる私刑）”によって、高規範子を裁いてエンドという案。
『暗黒女子』の秋吉理香子さん原作だから、「うわぁ～」というイヤミスで終わらせると思ったんだけど、なんか「良い感じ」で終わってしまたっなぁ。
という所で、最後の最後で「バス」の話が入るのよね。
ＳＮＳによって「晒す」ことに対して、一石を投じる作品になっていて楽しめました！
楽しめたんだけど、言いたいことがある！！
演出が独特で、それはドラマの売りになるから良いんだけど、最後にある「厚切りジェイソンさんのネタ」はナシだわ。
最初はシリアスドラマだから最後に「こういう一ネタ」は良い試みかもと思ったけれど、毎回これがあるとクドイね。
更に言えば最終話の後にもネタが入ってて、カタルシスなど遥か彼方。
演出は何考えてんの？ なんか社内政治なのか圧力がかかったの？ と疑うレベル。
せめて、最終話の後だけはナシにしないとさ。
（私は“ドラマ”として楽しんでるのに、メタ発言もイラつくのよ。）
最終話の１ネタで、ドラマの印象は悪い物になりました。残念。
ストーリーで言えば、いかなる理由があっても、他人をストーキングすることは間違っている。
それが友達を想うという好意に基づくなら、なおさら間違っている。
病院で大きい声出すのも、ルールに反しているため間違っている。
などなど、高規範子の行動にブレがあるのは残念だった。
このドラマは「正しさ」が売りなのに、そこ間違えている時点で好きになれない。
高規範子の考える”正義”であり、それは法律などとは違う。個々の考えに基づいた“正義”という概念そのものが狂っているという表現なのかな？
結び
「明らかに悪ふざけが過ぎる」と思うニュースを見る機会が増えた。
でも、それを晒すことや、個人を叩くことは正義なのかな？
あなた自身は、叩いてもホコリが出ないほど真っ当な正義を貫いている人なのでしょうか？
そもそも誹謗中傷は、侮辱罪や名誉棄損罪に繋がる違法行為でしょう。
TwitterやYouTubeでも著作権侵害になっているものが多いです。歩行者の信号無視も道交法違反ですし、列への割り込みも軽犯罪法の違反です。これ以外にも、マナーやモラルと思っていることでも実は「違法」ということがあるかもしれません。それら全てを、あなたは“絶対遵守”できていると断言できるのでしょうか。
あなたの正義は暴走していませんか？
