『MEG ザ・モンスター』新しくて古いサメのパニック映画

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作品情報:MEG ザ・モンスター

基本情報

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題名MEG ザ・モンスター
原題THE MEG
原作Meg: A Novel of Deep Terror/スティーヴ・オルテン
監督ジョン・タートルトーブ
脚本ディーン・ジョーガリス
ジョン・ホーバー
エリック・ホーバー
製作ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ
コリン・ウィルソン
ベル・エイブリー
製作総指揮ジェラルド・R・モーレン
チアン・ウェイ
ランディ・グリーンバーグ
バリー・オズボーン
音楽ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
主題歌
撮影トム・スターン
編集スティーヴン・ケンパー
配給会社ワーナー・ブラザース
製作会社ワーナー・ブラザース
グラヴィティ・ピクチャーズ
フラッグシップ・エンターテインメント
アペレス・エンターテインメント
ディ・ボナヴェンチュラ・ピクチャーズ
メイデイ・プロダクションズ
製作国アメリカ合衆国
中華人民共和国
公開日2018年09月07日
作品時間113分
出演者ジェイソン・ステイサム
ビンビン・リー
レイン・ウィルソン
クリフ・カーティス
ウィンストン・チャオ
シュウヤ・ソフィア・カイ
ルビーローズ
ページ・ケネディ
ロバート・テイラー
オラフ・ダリ・オラフソン
ジェシカ・マクナミー
マシ・オカ
レイモンド・ヴィンテン
ホンメイ・マイ
ウェイ・イー
ヴィタヤ・パンスリンガーム
ロブ・キパ=ウィリアムズ
タワンダ・マニモ
マーク・トロッター
ジェームズ・ゲイリン
アンドリュー・グレインジャー
スティーブン・A・デイビス
グレン・レヴィ
エドウィン・ライト
マーク・コパージュ
アイビー・ツイ
ジェレミー・タン
テレサ・リー
ダグラス・リー
ティム・ウォン
ヨソン・アン
ピルーン・ヴォングヴァルジ
ボアズ・マゲゲ
ヤオヤオ
ケリー・ザ・ドッグ
クリスチャン・ヒポリト
ディラン・トーマス・ナイト
レアンド・マカダーン
クラレット・ソウ
クリスチャン・テジャダ

あらすじ

200万年前に絶滅したはずの巨大サメ・メガロドン。
そいつらは海底地下深くで生きていた。

とあることがキッカケで、海底から海面へと姿を現すのだった……。

感想と考察:MEG ザ・モンスター

感想

一番最初の掴みは良かった。
ジェイソン・ステイサムさんが演じるジョナスのカッコよさと、パニック映画のシリアスさを同時に味わってもらうところから始まる本作。

そして時間は5年間流れる――。

中国の海洋研究所「マナ・ワン」の近未来的な建物が魅力的。
特にライティングとガラスが幻想的で、アクアリウムを意識しているかのよう……。

そして「パニック映画」のメインストーリーが進むわけですが、ちょっと中だるみが過ぎるね。
特に海に来ている人々を襲うシーンの見せ方というか尺が長い。
あの犬も必要かね? というくらいに、ただただ間延びしているように感じました。
アクションも物足りなくて、殺害シーンも見せ方が足りない。。。

平穏が壊れていく所を見せるために、平穏を描くことはパニック映画に置いて重要!
でもね~。平穏ムービーを期待している訳じゃないから、そこは尺を短くしてほしかったなぁ。

でも、着想はおもしろいんだよね。
最近、ニュースになるのは「宇宙」ばかりで「地下・海底」の研究って表に出てこないのよね。
だからこそ、「空想上ではなく、本当にいるかもしれない古代生物・メガロドン」というテーマは面白いし、それらの生物が海面に現れてくるストーリーの流れも綺麗。
ちょっと無理がある感じもするけれど、決して荒唐無稽の域まではいかない。

なんだか、ストーリーは骨がしっかりしてて面白いし、建物やメガロドンなどのモノも良い。
それらに比べると、見せ方・演出が見劣りしちゃうなぁ――。

ストーリーは良く言えば素直で、悪く言えば捻りが無い。
頭使って観るというより、ワーキャー言うだけの<古い>ステレオタイプなパニック映画と感じたんだけど、その理由は観終わった後で気づきました。
本作は、1997年にスティーブ・アルテンさんが書いた著書が原作になっています。
約20年の時を経て映画化された作品ですから、今の時代に照らし合わせれば「古い価値観」と感じるのも納得ですね。

映画化されるまで、原作小説→脚本の中で紆余曲折あったようです。ざっくり言えば、原作小説を崩すことのない忠実な? 脚本・演出を求められていたみたいな感じかな?
原作小説は2022年にも発刊されており、シリーズ8作目らしいです。
(原作1巻目は日本語訳もされているのですが未読です。)

原作が出ている以上は、続編の映画化にも期待が持てますね!!

アメリカと中国の合作映画もポイントなんだけど、マシ・オカさんとかも含めて多国籍的なキャスティングが良いよね。
こういう点は時代を取り入れた「新しい価値観」とも言えるよね。
マー -サイコパスの狂気の地下室-』でも書いたけど、黒人が最初に死なないという点も新しい価値観(正しくはステレオタイプからの脱却)とも言えるから好印象なんだよね。

私の大好きな『ナショナル・トレジャー』シリーズの監督で有名なジョン・タートルトーブさんが監督を担当されているから期待してたんだけど、期待を上回ることはなかったか~。

考察

なぜ「イカ」と分かったのか?

「イカ」と断定する時点では、足と吸盤しか見えていなかった。
にもかかわらず、なぜ「タコ」じゃなくて「イカ」と断定できたのか?

海洋研究所に居るから、海の生き物に詳しかった。
小型潜水艇を包み込むほどのタコはおらず、ダイオウイカと推測したと考えました。
(でも、あの時点では海洋生物の正体がメガロドンと判明しておらず、新種のタコの可能性もあるんじゃね? と思うため腑に落ちない。)

私の中では、「タコの吸盤はまん丸で吸い付く形」で「イカの吸盤はギザギザで噛み付く形」と覚えています。
あのシーンの「吸盤はまん丸」で「タコだ!」と私は思ったんだよね――。

「え!? イカ!?」と思ったら、イカの全体像が映されて、「そうか……イカ……」と記憶に残ったシーン。

海洋生物のプロの方に、是非チェックして欲しい!! (作品時間で33分~35分あたり)

冒頭50分ごろに登場する船の名前<CHARLOTTE>

引きで映される広大な海と船。
その船体の横に記された船の名前<CHARLOTTE>=シャーロットの由来を考察しましょう。

と言っても、『ナショナル・トレジャー』を観たことある人ならピンとくるでしょう。
『ナショナル・トレジャー』の中に出てくる言葉「秘密はシャーロットと共に眠る」のシャーロットですね。

『ナショナル・トレジャー』の難破船・シャーロット号と同じ名前であるのですが、ただの偶然じゃないの? なぜそれが本作に関係があるの? というと、感想でも書いたとおり『ナショナル・トレジャー』シリーズの監督をされているジョン・タートルトーブさんが本作でも監督してるんですよ!
これは偶然じゃなくて、絶対狙っているよね!!

ホント! 粋な計らいしてくれる!
シャーロットをあまりアピールしてこない上に、その後、シャーロットが大破するのがまた……。たまらんね!

英語メモ

MANA ONE RESEARCH STATION

本作の序盤で舞台となる場所。意味は「マナ・ワン海洋研究所」。

200 MILES OFF THE CHINESE COAST

マナ・ワン海洋研究所が建てられた場所。意味は「中国の200マイル沖」。

結び

作中でジェイソン・ステイサムさんが持っていたタイのビール(緑色の瓶)
あれは「チャーンビール クラシック」のようです。

飲んでみたいな~。

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