『よむプラネタリウム 冬の星座案内』個性豊かな星と寿命に想いを馳せて

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作品情報:よむプラネタリウム 冬の星座案内

基本情報

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書籍名よむプラネタリウム 冬の星座案内
著者著 :野崎洋子
写真:中西昭雄
原作
原作者
キャラデザ星座イラスト:しろぺこり
ページ数64ページ
発売日2016年11月01日
出版社アリス館
レーベル
ASIN
ISBN‎978-4752007678
状態完結
巻数全1巻(シリーズ4巻の内の1巻)

あらすじ

現役プラネタリウム解説員の野崎洋子さんが文章を担当し、天体写真家であり微弱光撮影装置のエンジニアの中西昭雄さんが写真を担当された書籍。

季節ごとにまとめられているうち、本著は「冬」の星座について取り上げられている。

感想:よむプラネタリウム 冬の星座案内

感想

「つらら」の写真から始まる本書。

元々、外出することが好きではない性格に加えて、コロナ禍によりテレワークがメインになった私にとって、このような身近な自然の情景さえ貴重なものだと感じてしまいます。

ページを進めると、木々の間から星空が広がっている写真。
そこに添えられた文章がとても素敵です。

そして、星座の話に移っていきます。
オリオン座と言えば、知らない人はいないのではないでしょうか?

本書でも、「春の大三角」「夏の大三角」「秋の四角形」のように「冬の大三角」が取り上げられています。
更に、6つの星を繋いで形作られる「冬のダイヤモンド」もあります。
本書で知ったのですが、「冬のダイヤモンド」の6つの星は、それぞれ色が違うんですね。

星の明るさ・星の色の違いについては、巻末で詳細に説明されています。
「1等星は知ってるよ!」と言う人も、「マイナス表現があることまで知ってる」と言う人は少ないかもしれませんね。
だから、1等星=1番明るい星じゃないんですね。

本書の最後では、「星の一生」が解説されています。

約50億年後――。
太陽の寿命が来た時、地球の生き物は全て死んでしまうのでしょう。
あるいは、その時には人類は既にいないかもしれませんね。

太陽は大爆発をおこすのではなく、ガスを放出して白色矮星となり一生を終えると考えられています。
この時のガスが、新たな星を生む材料になるのです。

当たり前に輝き続ける恒星でさえ、いつかは終わりを迎えます。

何事にも終わりはあり、終わりは何かの「始まり」を生むもの。
それは“星”にも同じことが言えるようですね。

様々な大きさ、色で輝き続ける個性豊かな星々。
私たちが当たり前に見ている星は、この世で“最も遠くにある”存在。
何光年、何十光年、もっともっと遠くの星の輝きに想いを馳せるのも良いでしょう。

1つとして同じ星が無いように、1人として同じ人はいないのです。
私は私、あなたはあなた――。
周りに合わせることも大切かもしれませんが、自分の個性を大事にしたいものですね。

結び

4週にわたり『よむプラネタリウム』シリーズをお届けしてきました。

このような分かりやすい入門書で“星空”に興味を持つ人が増えると嬉しいです。

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