作品情報:悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました
基本情報
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書籍名 | 悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました |
著者 | 柚アンコ |
原作 | 悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました |
原作者 | 永瀬さらさ |
キャラデザ | 紫真依 |
ページ数 | 1巻:171ページ 2巻:227ページ 3巻:169ページ 4巻:140ページ |
発売日 | 1巻:2018年11月24日 2巻:2019年06月25日 3巻:2019年12月26日 4巻:2022年10月25日 |
出版社 | KADOKAWA |
レーベル | 角川コミックス・エース |
ASIN | 1巻:B07KBV5518 2巻:B07STZ7RTX 3巻:B082K7TTWM 4巻:B0BHV82JGW |
ISBN | 1巻:978-4041077207 2巻:978-4041083475 3巻:978-4041089309 4巻:978-4041130391 |
状態 | 完結 |
巻数 | 全4巻 |
あらすじ
悪役令嬢・アイリーンは、婚約者であるセドリックに婚約破棄を言い渡されるタイミングで前世の記憶を思い出す。
それは、乙女ゲー『聖と魔と乙女のレガリア』の記憶――。
ゲームで訪れる“破滅”を防ぐため、ゲームのラスボスである魔王・クロードのもとへ向かうのだった。
感想:悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました
感想
コミック発売当初に購入して、読んでいた作品。
3巻完結で打ち切りではなく、きっちり終わらせていたし、3巻の後半はおまけストーリーになっていて、ほどよいカタルシスも得られて良作でした。
これが2020年の年始ごろのことで、コミック3巻の購入履歴が2020年01月03日になっていました。ネット購入で、しかも電子書籍だとこういう時、便利よね。
さて、それから2~3年の月日が流れて、まさかの4巻が発売!
改めて、1巻から読み直した後で、本記事を書いております。
本作、登場人物や舞台が少なめにまとめられており、その分、それぞれのキャラクターの個性が強くなっていて面白い。
特に、魔王の心情が周りに影響を及ぼすという設定が素敵!
巻末の四コマ漫画などでも、この辺りの設定を活かしているのもセンスがあるよね。
中盤~後半、求めていない方向で暗い展開になりそうでハラハラしたけれど、展開的にはそこまでではなく(どのキャラクターか伏せるけど)闇落ちしなくて良かった。
つい最近、『ACMA:GAME』を読んだので、「破滅回避のための思考がヌルい。」と思ったけど、これは私の読むタイミングが悪かったね……。
そして、新たに発売された4巻は、本編(1~3巻)の前日譚や後日譚などをまとめた作品でした。
前日譚については、本編中でも触れられていることを別視点でより深掘りしているため、本編(キャラクターの親密度)の理解が深まるでしょう。
後日譚については、本編中ではほとんど登場しなかったアイリーンの家族が登場して、魔王・クロードの前に立ちはだかるストーリー。
こじんまりとしている感じは否めませんが、どちらも楽しめました。
「なぜ、いまさら4巻発売?」 と思ったら、アニメ化が決まっていたようです。(しかも、1クール放送終わってた。。。)
アニメは未視聴ですが、コミックを読む中で「主人公・アイリーンは早水沙織さん、魔王・クロードは緑川光さん、カラス・アーモンドは小野大輔さん」のように勝手に声が再生されちゃうんですよね……。
これが「良い意味でイメージが壊れる」分には良いんだけど、ときどき「は? なんでこの声?」という事もあるから怖いのよね。
声優さんを否定してるわけでもないし、キャスティングも思った通りに行くわけじゃないから、誰を責める話じゃないけど、やっぱり、イメージが崩れていくのは良い気はしない……。
それこそ悪役令嬢となると、普通の令嬢とは一線を画した声でなければならない。
そして本作で言えば、ラスボス=魔王さえも手中に収める(収めようとする)その包容力を考えたら……ね。
アニメのキャスティングは未確認ですし、本記事はコミックの感想記事なので、この辺にしておきましょう。
コミック作品として、十分面白いですのでオススメできるのです。
ですが、1点だけ苦言。
本作はまだマシな方ですが、電子書籍(Kindle本)の4巻巻末に広告があります。
本作と同じ原作者さん、著者さんのコミカライズ作品『やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中』の紹介ですね。
これが1ページだけあるのですが、こういう巻末広告は止めてほしい。
まだマシって書いたけど、本作以外の作品では5~6ページくらい広告の作品もあるし、もっと言うと、本編中にカラーページはないのに、広告はカラーのケースもある。
広告を見るために高いお金を払って、電子書籍購入してるわけじゃないのよ。
最終巻のラストに広告が入っているとカタルシスも吹っ飛んで、低評価まっしぐらですわ。
結び
原作は小説は発刊されつづけていたとは言え、コミック完結後2年~3年の時を経てのアニメ化。
プロデューサーが掬い上げたのか、監督がやりたいと動いたのか、はたまた、角川側がアプローチしたのか、その政治的部分は分からないけれど、本作をアニメ化するのは見る目があると思う!
昨今、アニメ化されている作品を否定する気は無いけど、「もっと面白い作品山ほどあるだろ!」と思う……。