『面白南極料理人』は相性が悪くて苦手な作品でした。

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作品情報:面白南極料理人

基本情報

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題名面白南極料理人
原題
原作面白南極料理人/西村淳
プロデューサー徳岡敦朗(テレビ大阪)(チーフプロデューサー)
岡本宏毅(テレビ大阪)
梶原富治
大谷亮介
田村豊(ROBOT)
森川健一(ヒッチハイク)
監督有働佳史
脚本西条みつとし
製作ドラマ「面白南極料理人」製作委員会
音楽吉田ゐさお
主題歌オープニング:在日ファンク/足元
エンディング:片想い/2019年のサヨナラ(リリーへ)
製作会社テレビ大阪
ROBOT
製作国日本
公開年2019年
話数全36話(12週放送で1週3話セット)
出演者浜野謙太
マキタスポーツ
田中要次
緋田康人
山中崇
岩崎う大(かもめんたる)
福山翔大
野間口徹
山中聡
間中斗環
安部賢一
華村あすか
梅本静香
寒川綾奈
佐藤玲
内田珠鈴
木内舞留
内田理央
中村ゆり
若柳琴子
間中斗環
広山詞葉
新関碧
折笠康太
東松史子
川原瑛都

あらすじ

料理を担当する主人公・西村淳隊員(大将)の目線から、「専門的な知識をもつ7人」による南極のドーム基地で過ごす一年を描いた物語。

料理に関する話以外にも、コメディからシリアスまで様々な日常が描かれる。

感想:面白南極料理人

感想

タイトルの「面白南極料理人」からも分かるとおり、かなりコメディにふった本作。

浜野謙太さん演じる西村淳隊員(大将)は、実際に海上保安官として南極地域観測隊に参加された方。その方の体験談をベースに作られた作品が本作なんですね。リアリティという部分は分からないですし、出演者にお笑い芸人の方をキャスティングするなどコメディ色が強すぎて、「料理人」としての比重はかなり少なめでした。

私がタイトルだけで想像したのは、「南極基地という食材/調理方法などが制限された“シリアスな環境下”において、料理人である主人公が“ユニークな料理”をもって、人間の輪を形成するコメディ&ハートフルストーリー」だと思ったんです。

でも、違う。

全然違うの……。

確かに、最終話ラストではハートフルな方向に行ったけれど、想像と違ったなぁ~というのがカタルシス――。
だからと言って、否定するつもりなんてなくて、コメディドラマとして楽しもうと思っていた矢先のことですよ。

第1話から「料理と相対する汚らしい表現」があり、正直に言えば観るのを辞めようかとも思いました。
しかし、ブログに書くことを前提にして半ば惰性で見続けることにしました。
※初めて「倍速で見てやろうか!!」と思うくらいに、ここでの印象は最悪なものでした。

原作を未読なので、不適切な表現が原作準拠なのか監督・脚本が付け足したものなのか判断できませんし、その後も汚らしい表現・発言が出てくるので苦手な方は観るの止めた方が良いと思う。

良かった点を挙げるとすれば、第9話の「金ちゃん(田中要次さん)の深夜の縄跳び」です。
ここだけは腹抱えて笑いました。このシーンの狂気が溢れている感じがすごすぎるね。

一方で、このシーン以外はハマらなかったなぁ。
嫌いな女優さんが出ていたという点もあるんだけれど、終始「う~ん」という感じ……。

主要の隊員たちのキャスティグは別に引っかからないし、むしろ「微妙なストーリー」をよく形にしたな~。と受け取ってしまうあたり、ストーリーとか、取り扱うネタとか演出面が苦手だなぁ。

料理の点で言えば、重曹で「インスタント麺が生麺に変わる」「パスタがラーメンに変わる」という点は「そうなんだ!」という驚きポイントだったけれど、それ以外については「まとも」というか普通の食事を取っているので、これは南極じゃなくても成立するんじゃない? と懐疑的な部分は否めなかった。

これがノンフィクションです! と言うなら、体験談としての見込めるのですが、原作ベースのフィクションです! と書かれていたので、創作の方向性が根本的に私と合わないなぁ。 という印象ばかりが強くなってしまいました。

コメディの相性が合えば高評価になるけれど、合わない人はとことん合わないような両極端になりそうな作品でした。

第1話、第8話の水ごっそり使い魔

南極基地にとっては最重要の「水」をごっそりと使った犯人。
作中では、第8話のラストで「第7話を見返して、文字を見比べれば分かる」ということで、ここだけ見返して確認しました。

第7話の18分30秒ごろかな――。

短冊の文字があるので、8話ラストの懺悔文と見比べていきます。
懺悔文の中で特徴的な文字の「す」「い」「が」に注目するのと、「僕」「発」の最終画の跳ね方に特徴があることを中心に見比べてみましょう。

ということで、「金村(金ちゃん=田中要次さん)」が犯人だということが分かりました。
いや、あんたやったんかい! 白々しいわ!

金ちゃんは作中で「左利き」です。(そもそも、田中要次さんが左利きです!)
少なくとも、第3話で“文字を書くのは左手”であることが表現されていますし、食事シーンも左手で箸を持っています。

縦書きの短冊は問題ないのですが、懺悔文は「鉛筆で横書き」です。
少なからず、文字が擦れるはずなのですが、その表現が一切ないことに違和感を感じました……。
(好きじゃないからと言って、コメディドラマに対して、ここにツッコミを入れるのは野暮ってもんですね。)

結び

コメディって、自分と合わないとクスリとも笑えないどころか、嫌悪感が溢れてくるのね。
良い勉強になったわ。

観ずに「良し悪し」を判断する人は嫌い。

「自分には合わない」「面白くない」という結論を出すにしても、しっかり観てからにしよう!

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