『警視庁ひきこもり係』で知る“ひきこもり”と“ニート”の違い

作品情報：警視庁ひきこもり係

基本情報

あらすじ

警察にも働き方改革が進められる昨今。
万年人手不足の問題を抱える警察の各部署のサポートのために作られた「武蔵野中央署生活安全課総務２係」、通称『ひきこもり係』。

元陸上代表、元ハッカー、FBI帰りの元科捜研、定年を迎えたベテラン刑事……。
粒ぞろいの面々が殺人事件を捜査する。

感想：警視庁ひきこもり係

感想

ひきこもり係＝テレワークか、あるいは安楽椅子探偵ものかと思ったら、“ひきこもりが集められた係”みたいです。
キャップは現場捜査に出向かないですが、他は現場に出向くのでビックリでした。
ドラマの一部にスマホ映像（縦型映像）を、そのまま利用しているのが斬新！

単発の刑事ドラマを久々に観ましたが、ここまで登場人物を魅力的に深堀していくんですね。
主人公？　の草壁が全然ひきこもりにならないじゃねーか！
と思ったら、あの展開ですよ……。

福富が富と名誉を捨ててまで殺人を犯すか？　と言われると微妙。
一方で、「あのライブ映像」には何か違和感が残る……。
ドラマの一番最初で持ってきた「あのライブ映像」が、一番大きなカギのはず！
でも、殺害動機が分からないよね。
では、純奈が犯人なのか？
指輪を外している点は怪しいんだけど、殺害したら行方不明の捜索届を出すかね？
こっちは「指輪を外す理由＝殺害動機」として
でも、怪しいのはこの２人だよな～。
というところで、真相が明かされます。

キャップの存在自体が大きな伏線になっていたのね。
これは予想外だったわ。

「ひきこもり」＝ネガティブな印象の本作ですが、私はあまり悪い印象を持っていない。
ひきこもりとニートは違いますからね――。

単発ドラマとしてキッチリ終わらせる脚本でしたが、この形式なら続編も期待できるよね。
キャップ・引谷太郎に関連する「組織」とか、個々の登場人物にフィーチャーした回も観てみたいと思える作品でした。

ひきこもりとニートの違い

ひきこもり

本作の『ひきこもり』や日常的な会話における『ひきこもり』は、「外出しない（外出を避ける）」という意味合いになります。

日本政府は『ひきこもり』とは何か？　という点に対して、「社会的参加をしない（学校行かない、仕事しない等）」や「６か月以上」などの細かい定義を設けています。
しかし、ニートという言葉の登場で、日常会話における『ひきこもり』は「出不精」と似たようなニュアンスの言葉となっています。

ニート（NEET）

Not in Education, Employment or Trainingの頭文字から来た言葉。
日常的な会話では「学校にも行かず、働いていもいない人」を指しているように思えます。
昔に比べて、ニートって言葉自体を使わない気がする……。

日本政府は『ニート』とは何か？　という点に対して、「専業主婦・主夫を除いた15〜34歳の非労働者」かつ「求職活動（勉強、仕事、就職活動）」をしていない等の定義を設けています。

そのため、35歳以上の場合は「ニート」ではありません。
通称（国が決めた訳ではない呼び方）として、「中年ニート」や「高齢ニート」などと呼ばれているようですが、私は聞いたことがありません。

身近にそういう人がいないってだけで、毎日のように聞いている（考えている）人もいるのでしょう――。

結び

滝藤賢一さんと高田純次さんが好きなのよ。
三枚目俳優の魅力がすごい。

正名僕蔵さんの狼狽える演技が好き。
いろんなドラマで、責められてオロオロしてる気がする……。