『チート薬師のスローライフ』はゆるく楽しめた

作品情報：チート薬師のスローライフ〜異世界に作ろうドラッグストア〜

基本情報

あらすじ

社畜生活を送っていた主人公・桐尾礼治（レイジ）が、
異世界に転移した際に「鑑定と創薬」のスキルを得た。

スキルを利用して、ドラッグストア「キリオドラッグ」を経営するスローライフストーリー。

感想：チート薬師のスローライフ〜異世界に作ろうドラッグストア〜

感想

コミックと導入の流れが変わってるのね。（私は原作小説は未読）
コミック知らない人は、置いてきぼりになっていないかな？

異世界物はテンプレート化してるし口頭で少し説明が入っている点と、“３話切り”対策として、導入部分をカットしてるのかな。
「また、死んで転移？　また、突然転移？　また社畜？」という感じで“１話切り”されないためにも、作品の独自性のある部分から開始するのは正解である気がします。

それにしても、かなり話をカットしてるなー。
と思ったら、最終話に出会いのシーンを持ってきてるのね。
ここまで来たら、あえて触れる必要は無い気もする。
触れるつもりなら序盤で触れてもいいと思うし、なんでだろう……。

薬を作るシーンがセリフ無しで演出されているのは好印象。
『異世界薬局』のように“科学や薬学に裏打ちされた作品”ではなく、スローライフ＝のんびりを求めているため良いよね。
（実在しない薬草を、スキルありきで、くどくど作成手順を説明されても、伏線とか無いなら困る……。）

作中で気になることは多くあるんだけど、そういうアニメじゃないのでここに書くのは止めておきましょう。
異世界のスローライフのアニメ＝フィクションにフィクションを重ねている作品に事実・正論を振りかざすのはナンセンスです。

全体的にパステルカラーで柔らかい絵の印象を受けた本作。
第7話の最初の方にある「光が差し込む部屋でホコリが舞い散るシーン」は素敵。
レイジと魔王の掛け合い好きだわ。

名前などの木札と一緒に出てくる小さい精霊（薬を作るシーンで四隅で踊っている精霊）が可愛いね。
それにノエラも可愛い。これは満場一致のはず！

作りとしての好みの問題

「ご来店ありがとうございました」という言葉で毎話を締めるならば、
「いらっしゃいませ」から毎話を開始した方が作品としてまとまるのでは無いかと感じました。

オープニングの「アニメがこれから始まるよ！」という感じの曲でピッタリなのですが、
エンディングはもう少し落ち着いた感じで「スローライフのアニメの余韻」を残してくれる方が好みです。
（曲単体ではエンディングの方が好きなのですが、アニメというパッケージで見た場合は落ち着いた曲が良いという話です。）

各話タイトルで「処方箋」ってつけてるけれど、作中で処方箋出てこない。
ちぐはぐしてるから、これは避けてほしかった。

アニメに関して言えば、サブタイトルの「～異世界に作ろうドラッグストア～」は削っても良かった気がする。
ドラッグストアを作る過程がほぼ描写されておらず、すでに「ドラッグストアがある前提」で話が進んでるので、もちぐはぐしてます。

結び

のんびり楽しめました。
あんな即効性と薬効の高い薬欲しいわ。（しみじみ。）